「話す」とか「言う」という言葉。
日本語では、どんな場合でも同じ単語を使うけれど、
英語では、シチュエーションによって単語が異なります。
talk、tell、speak、say…。
この使い方の違いって、よくわからないと思うことありませんか?
私自身も、スタディサプリENGLISHで、よく間違えてしまいます。
実際、これらの単語にはどんな違いがあるのかを、まとめておきます。
話す・言うを表す英単語~和英辞典で検索!
ジーニアス和英辞典(紙辞書)で、「話す」のページを開いてみると、
「話す」という項目の中にも、いくつか意味がありました。
- 「会話する・告げる・語る」という意味を持つ単語
- ある言語を「話す」という意味を持つ単語
- 「相談する、討議する」という意味を持つ単語
speak、talk、tell
speak
disscuss
で、もう一つ、口から言葉を発する意味で、 「言う」という日本語もあります。 これも和英辞典で検索してみると、
- 「言葉に出す」という意味を持つ単語
- 「表現する」という意味を持つ単語
- 「指示する・命じる」という意味を持つ単語
say…言葉で言う tell…伝達する speak…話す
express say
tell他
日本語訳をするとこれらは、たいてい「言う」とか「話す」と訳してしまいます。
逆に英文にするときに、こんがらがってしまうわけです。
特に、わかりにくいのが、talk、tell、speak、sayの違い。
和英辞典の「話す」の1番、2番や、「言う」の方の1番を見ると、なんとなく理解が出来るかもしれません。
talkのコアの意味と例文
「相手と」話す。
必ず相手が必要で、言葉を使って、相手とやりとりするときに使うのがtalkです。
一方的ではなく、お互いに、双方向に言葉が行き来する状態です。
なので、会話をしているなら、talkを使います。
What are you talking about?
何のことを話しているの?
↑お互いの会話中に、相手の言ってる内容を聞きたい時。
今、現在会話をしているから、
「何について言ってるの?」という質問が出る。
だから、tellではなくtalkを使うということですね。
tellのコアの意味と例文
相手に「ある内容」を「伝える」
必ず相手が必要ですけれど、相手と会話のやりとりをしているというわけではありません。
何かを相手に「伝える」ことがポイントです。
I’d like to tell you.
あなたに言いたい(伝えたい)。
To tell the truth, I am not good at animals.
本当を言う(伝える)と、私は動物が苦手です。
会話のやりとりというよりは、
何かを「伝える」という意味合いでの発言なので、
tellを使います。
speakのコアの意味と例文
「声」に出して「言葉」を「言う」
声という音を出すこと、が主体で、相手がいてもいなくても関係なし。
とにかく、言葉を発する時にはspeakを使います。
英語を話す、とか「言語」を話すときにはspeakになるわけですね。
Can you speak English?
あなたは英語を話せますか?
Don’t speak with your mouth full.
口に物を入れて話してはいけません。
↑
口に物を入れた状態で、声を出して(言葉を発して)はダメよ、ということ。
話をする相手はなく、ただ、言葉を話してはダメと言っているから、speakを使っています。
sayのコアの意味と例文
「ある内容」を「言う」
相手がいなくても、何かを言う
言葉を口に出しても、文章で書く場合でも、使います。
実際に言う、言葉そのものを目的語として取ることができるのはsayだけです。
He said that ”I’m hungry”.
He said he was hungry.
彼は、おなかが空いていると言った。
To say that report, the blood type has nothing to do with the personality.
そのレポートが言うには、血液型は性格とはあまり関係がない。
↑
文書で書いてあることについて言及するときにもsayを使っています。
- 言葉を発する…speak
- 何かを言う(相手はなくても)…say
- 相手に何かを伝える…tell
- 相手を何かを話す(会話のやりとり)…talk
「話」と訳す英単語もいろいろ
和英辞典で「話す」を検索していたら、「話」と訳す単語についてもいろいろあることに気づきました。
言われてみれば、ただ「はなし」と言ってもシチュエーションによって、表している内容が違います。
英語はそれぞれ、いちいち、違う単語を当てているのです。
覚えようとすると面倒くさいけど、使い方を知れば、
会話の内容で類推しなくていいから、わかりやすいのかもしれません。
- 会話・談話・演説
- 物語
talk, conversation,chat(会話、おしゃべり) speech(演説)
story tale(架空の)
ちょっと書き出してみましたが、他にも
噂・評判の場合も、「~という話です」というし、
約束・事情の場合も、「それは話が違う!」と言います。
直接「話」という単語を使っていなくても、
日本語にわかりやすく訳すときに便利に「話」と訳すことも多々あり。
さまざまな例文に触れて、なるほど、こう訳すのか…と覚えていくのが良いかもしれません。
最後に
言う、話す、と一言で日本語では言うけれど、
英語では、場面によって単語を使い分けているということがわかります。
日本人ってわりとあいまいな言葉でもニュアンスで察する民族だと思うんだけど、
英語圏の人は、一個一個白黒はっきりつけたい方々だから、こういう風に種類が分かれているのかも。
とか思ったりして。
なんと「言う」のか悩んだら、
相手があるかどうか?
会話のやりとりがあるか?
言葉を発するだけか?
伝えたい内容があるか?
ということに着目すると、間違えにくくなるのではないかと。
後はさまざまな例文に触れて練習をして慣れることも大切です。
辞書の中の例文とか、スタディサプリENGLISH、
英文法の本などに出てきた文章は口に出して読んでみると覚えていくと思いました。